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お鮨について

昨日は、宮崎市でなかなか予約の摂れないお店「瀬戸鮨」へ行ってきました。そこで、今日はおすしの話をしますね。

まずは「お鮨」と「お寿司」の違いからです。
「鮨」は元々、中国で”魚の塩辛”を意味するといわれています。
日本では、「寿司」と「鮨」は基本同じ意味を持つためどちらの表記を使っても間違いではありません。
強いて言うならば、「寿司」はちらし寿司やいなり寿司といった寿司料理全般、「鮨」は魚編に「旨」と書くことから、ネタに魚を使っていないものが「寿司」、魚を使ったものが「鮨」と使い分けられている場合もあります。
よって、看板のほとんどがお店側の判断で使い分けられていると考えて良いでしょう。
では、次にお寿司の食べ方マナーについてお話します。

●1:「味の薄い」ものから注文する
オーダーする時は、味の薄いものから注文しましょう。
まずは、白身や貝など淡白なもの、続いて、まぐろなどの赤身、そしてトロやうなぎなどの味の濃いもの、その後、軍艦巻きやカッパ巻きなどの巻物を食べ、最後はつまみの玉子、最後は味噌汁物で締めるのがツウな人の食べ方です。
味の薄いものから、素材そのものの繊細な味をしっかりと味わい、そして、玉子や味噌汁で締めるのは、お店自慢の出汁が使われているからです。店側が自信をもって出している逸品を最後に味わうのは、お店のこだわりを尊重し、おいしかったです、と心から伝える姿勢づくりともいえるでしょう

●2:出されたお寿司は「すぐに」食べる
寿司職人の立場にたてば、新鮮なネタは提供後すぐに食べてほしいもの。せっかくのお鮨を最上の状態で味わうためにも、出されたお鮨は即座に口に運びましょう。

●3:お寿司の写真を何度も撮り直さない
撮影は一度で済ませましょう。
SMS投稿の目的でお鮨の写真撮影をする時は、きちんと事前にお店の許可をとりましょう。そして出されたお寿司はすぐに食べるようにしたいので、何度も撮り直しをするのは望ましくないでしょう。

●4:食べ方は手でも箸でも、どちらでも可。
カウンターでは手、テーブルでは箸、という説もありますが、これが絶対に正解というものはなく、手でも箸でもかまいません。
ただ、接待で寿司店を利用したり、目上の人と食べたりする場合は、相手の食べ方に合わせるのが無難だといえるでしょう。

●5:醤油は「ネタの先端に少しだけ」つける
シャリに醤油はつけない
シャリに醤油をつけると、シャリが醤油を吸いすぎてネタの味を損なったり、寿司の形状がくずれて小皿に米粒が残り汚く見えたりすることがあります。醤油はネタの先端に少しだけつけて食べるようにしましょう。巻物を食べる場合も、醤油はシャリにつけず、下の海苔の部分に少しだけつけます。軍艦系は、ガリに醤油をつけて、それを軍艦の上のネタにつけていきましょう。

●6:口に運ぶときは醤油皿を持つか、前かがみになる
「お寿司を口に運ぶまでの間に醤油が垂れるのを防ぐために、醤油皿を持つか、前かがみの姿勢で食べましょう。
前かがみになるときは、首や背中を丸めるのではなく、頭のてっぺんから腰までまっすぐにすることを意識すれば、所作が美しく見えます。

●7:テーブルを汚してしまったら、お店の人に対応をお願いする
。うっかり醤油をこぼすなどで、テーブルを汚してしまった場合、お店のタオル地のおしぼりで拭かないようにしましょう。

●8:お寿司は一口で食べる
一口で食べきる
お寿司は一口で食べることが望ましいとされています。
一口で食べきれなかった場合、食べかけのお寿司を皿に戻さず、手もしくはお箸で持ったまま、残りを食べます。

●9:空いた食器はそのままにしておく
回転寿司店とは異なり、カウンターのお寿司屋さんでは、食べ終わって空いた食器は重ねずにそのままにしておきましょう。食器を重ねると、食器を傷つけるおそれがあるからです。

以上、お鮨マナーを9項目にまとめてみました。マナーとは、一言で言うと、相手に対する心配り。その相手とは人のみならず、食材や物も含まれます。お店のお皿などの物を傷つけないように丁寧に大切に扱うことが大事です。

最近では、お寿司屋さん側も、型を重視して食べるのではなく、お客様がリラックスする中で、好きに食べてほしいとおっしゃるお店が増えています。形式的なマナーにとらわれるよりも、わからないことや困ったことがあれば、お店の人に尋ねてみるなど、
コミュニケーションを取ることのほうが本来のマナーとしては大事なことです。
最後に、お茶を持ってきていただくなどのちょっとしたことでも、感謝の気持ちを伝えることも忘れないようにしましょう。
管理栄養士   野田恭子